「高リスク地域ではヘリコバクター・ピロリ菌の根絶による胃癌予防を優先事項とすべきである」とメイヨークリニック(フロリダ州、ジャクソンビル)のNicholas Talley, MD, PhDは付随論説で記している。世界的に見て、胃癌による死亡者は大腸癌よりも多く、大腸内視鏡検査によるスクリーニングによって死亡を予防できるというエビデンスよりヘリコバクター・ピロリ菌根絶によって死亡を予防できるとのエビデンスの方が優れているとTalley博士は記している。
しかし、これは予め出来上がっていた考え方ではない。胃癌を予防するために感染者をスクリーニングして治療するということは一般には受け入れられていない、とTalley博士はコメントしている。ヘリコバクター・ピロリ菌は世界保健機構(WHO)から胃癌の発癌因子として分類されており、しかも2007年のアジア太平洋コンセンサス会議(Asian-Pacific consensus conference)では地域集団におけるスクリーニングと高リスク集団におけるヘリコバクター・ピロリ菌の抗生物質治療が現在、推奨されると結論されているにも関わらず、このような状況である。
Talley博士は、こうした状況は変える必要があると述べている。「集団スクリーニングおよび治療は、高リスク集団では行政が努力すべきであり、またWHOが取り組むべきである」とTalley博士は記している。「ヘリコバクター・ピロリ菌の根絶は二次胃腺癌(subsequent gastric adenocarcinoma)のリスクを低減させるという説得力のあるエビデンスが現在、得られている」
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